オーストラリア・ニュージーランド文学会

オーストラリアおよびニュージーランドの文学や文化に関心を持つ同好の士によって1979年に組織された文学会です。このサイトは、当会の情報拠点として、さまざまなお知らせをしていきます。

「オーストラリア現代文学傑作選」第 4 巻『闇の河』出版記念会 〈歴史を物語る〉異文化との出会いと文学の可能性

ケイト・グレンヴィル『闇の河』(一谷智子訳、現代企画室)の出版を記念し、東京国際文芸フェスティバル2016(主催:日本財団)の一環として、作者ケイト・グレンヴィル氏と翻訳家・鴻巣友季子氏によるトークセッションおよびレセプションパーティーが開催されました(主催:現代企画室 共催:オーストラリア大使館 助成:豪日交流基金)。

会場は東京・代官山のヒルサイド・バンケット。オーストラリアを代表する作家の声が直接聞ける貴重な機会に、会場は満員の聴衆となりました。

オーストラリア・ニュージーランド文学会会員で、『闇の河』の翻訳者でもある一谷智子(西南学院大学文学部・准教授)をモデレーターとして始まったトークセッションは、鴻巣氏が作品内のディテールから作家としての創作法・姿勢に至るまで多面的な質問を投げかけ、グレンヴィル氏がそれに正面から丁寧に答えて行く、刺激的なものでした。

レセプション・パーティーも盛況で、ここでも質問者にまっすぐ向き合って話されるグレンヴィル氏のたたずまいが印象的でした。会場入り口では、『闇の河』が第四巻となる「オーストラリア現代文学傑作選」シリーズのこれまでの作品と、オーストラリア短編小説アンソロジー『ダイヤモンド・ドッグ』も販売。シリーズは10巻まで刊行予定です。